カナダ留学の人気の都市に「ビクトリア」があります。ビクトリアはカナダ人が仕事をリタイアした後に住みたい都市ナンバーワンと言われています。そのため、治安には定評があります。
ビクトリアは街全体が「花の街(ガーデン・シティー)」ということで、華やかでどこか英国(イギリス)的な雰囲気があります。
人口は約37万人ほどですから、バンクーバー(240万人)やトロント(600万人)と違って規模は小さいです。例えば、東京や大阪は日本の中で大都市にあたりますが、仙台や広島は日本の中で中規模クラスではないでしょうか。ビクトリアは日本でいう、仙台や広島のイメージです。
個人的な意見としては、大きい都市よりは中規模・小規模の都市の方が英語学習においては上達が早いと考えます。
なぜなら、人口が少ないということは日本人留学生と接触する頻度が必然的に減るからです。結果、日常的に自分から英語を話さなければ生活ができない状態に追いやられます。
そのため、「大都会で英語を学ぶのではなく、落ち着いた雰囲気の中で集中して勉強したい方」「現地の学生や他国の留学生と学べる英語環境を希望している方」には強くオススメできるのがビクトリアです。
ビクトリアへの留学は以下のような人にオススメ
都会ではなく中規模サイズの場所で、山や海などの自然に囲まれた場所の中で、短期留学や語学留学、大学留学などをしたい
初めての留学で右も左もわからないが、「治安がよい環境の中でしっかり英語学習をしたい」「現地学生や他国の留学生と学びたい」と考えている
夏休みの短期1週間〜3ヶ月ほどの留学から、長期留学をして集中した環境の中でしっかり英語を身につけたい
目次|このページでわかること
ビクトリアに留学する6つのメリット
ビクトリアに留学する6つのメリットについて、以下で詳しく解説していきます。
イギリス調の美しい街並みがある
ビクトリアにはイギリス調の美しい街並みがあります。上記の写真のように、街灯に花かごが飾られていて、街全体が花壇のような雰囲気が演出されています。
ビクトリアにはイギリス様式の建物がたくさんあり、「Garden City(ガーデンシティー)」と呼ばれるほど、緑豊かな街があります。
緑豊かな街ですので、街全体がのんびりした雰囲気です。ビクトリアに住んでいる人々の多くは温厚な人が多いです。そのため、「ビクトリア=治安が良い街」として評価が高いです。
周りは海に囲まれており、街全体が花で囲まれているため非常に気持ちよく住むことができます。時間の流れをゆっくり流れていくことを感じることができ、豊かな暮らしを味わうことができます。
ビクトリアはカナダ人が仕事を引退した後に住みたい街ナンバーワンで治安が良い
実は、ビクトリアがとても魅力的な都市といわれるのには、理由があります。それは、「カナダ人が仕事をリタイアした後に住みたい都市ナンバーワン」と言われるほど環境面が優れているからです。
実際に私のカナダ人の友人家族は、ビクトリアに移住したほど、ビクトリアは治安の良さに定評があります。
「カナダ人がリタイアした後に住みたい街」ということは、ある意味では他の都市より比較的シニア層が多く住んでいる街です。言いかえれば、それだけ「治安が良く、こぢんまりした街であり、のんびりと落ち着いた雰囲気がある都市」ということです。
このように比較的小さな都市だからこそ、バンクーバーやトロントなどの都会と比べて日本人留学生が少ないこともビクトリアを留学先として選ぶ上でのメリットと言えるでしょう。
「現地の人が住みたい街ナンバーワン」というのはとても良いことです。なぜなら、それだけ治安が良いことがうかがえるからです。安心した場所の中で英語を学び、国際的に活躍するための土台作りができる環境がビクトリアにはあります。
上記の内容から「カナダ人が仕事をリタイアした後に住みたい街ナンバーワン=治安が良い」ことは理解できたでしょう。
しかし、「治安が良いのなら、一人で夜道を歩いても大丈夫だ」と安易に考えることはしない方が良いです。治安が良いからといって、油断は禁物です。日本とは違い異国で生活するわけですので、ある程度の緊張感は常に持っておきましょう。
自分の身は自分で守ることが大切ということはくれぐれも忘れないようにしましょうね。
上記の写真はビクトリアの中心地、インナーハーバーの写真です。写真から理解していただけるように、街の中心はモダンな建物と英国風建物が入り混じっています。
ビクトリアにはテラス付きのカフェがあり、綺麗な街を眺めながらゆったりと時間を楽しむ人、コーヒー片手に散歩をする人などのんびりと過ごす人が多いのが特徴です。
また、海も目の前にありヨットハーバー付近は潮の香りが漂っています。遊歩道には、ギフトショップやギターを弾いて歌を歌っている人、アーティストショップなどが並んでいて賑やかです。小さな子供も散歩しているので和やかな雰囲気です。
ブリティッシュ・コロンビア州議事堂をバックに。州議事堂は市内の中心地にあります。
バンクーバーやトロントなどの大都市と比べて小さいビクトリアですが、チャイナタウンもあります。そのため、いつでも手軽にアジアン系の食材を手にすることができますので食事面でも安心です。
ビクトリアのおすすめ観光地
ビクトリアには、オススメの観光地があります。特に以下の3つはビクトリアでは非常に人気の高い観光名所です。
ブッチャートガーデン
ブッチャートガーデンは、ブリティッシュ・コロンビアの州都であるビクトリアにある広大な庭園・植物園です。
園内は5つのエリアに分かれています。「サンケン・ガーデン」「ローズ・ガーデン」「イタリアン・ガーデン」「地中海庭園」「日本庭園」の5つです。
ブッチャートガーデンは、世界的にも有名な庭園とされており、毎年約100万人ほどの観光客が訪れます。言わば「花の街ビクトリア」を象徴している観光名所の一つです。
園内は常に50人以上の庭師により手入れされており、さらに100万株以上の花壇が取り入れています。そのため、花々は非常に綺麗に保たれています。どの時期に訪れても庭園を楽しむことができますので非常にオススメです。
園内を回るには、1時間半〜2時間ほどかかるので歩きやすい靴で見学することをオススメします。
入り口付近にはギフトショップもあります。店内はブチャートガーデンらしく、お花を使ったフラワーエッセンスや香りの良い石鹸、お花のデザインがされているマグカップなどがあります。日本に帰国する前に、お土産をここで用意しても良いでしょう。
州議事堂
ビクトリアのシンボルマークとして1916年に完成したのが州議事堂です。こちらでは今も州議会が行われており、本当に歴史の古い建物です。
実は州議事堂には、無料の見学ツアーがあります。所要時間は20分ほどで英語の説明を受けることができます。州議会の部屋や建物内にある豪華な装飾などを見学することができるので、ぜひ訪れてみてください。
州議事堂は、夜になると建物がライトアップされます。電球の数は3000個ほど使われており、日中と夜で雰囲気がまったく違うので2回訪れることをオススメします。このように州議事堂付近は夜になると、たくさんのライトで飾られるためイルミネーションとして人気のスポットになります。
夕方の時間くらいから風が気持ちよく吹くので、コーヒー片手に周辺を散歩するだけで心地よい気分になるのでオススメです。
マーケット・スクエア
マーケット・スクエアでは50店以上ものショップやブティク、レストランなどが左右に並んでいます。古い街並みの中にたくさんの店舗が並んでいるため、ワクワクした気持ちになります。
このように現地のマーケットに足を運び、周囲の人とコミュニケーションを取ることも留学するからこそ得られる貴重な経験です。
ビクトリアは移民の数が少なく現地のカナダ人がフレンドリー
ビクトリアは、他の都市と比べ移民の数が少ないことで有名です。ネイティブが多く住んでいる都市であれば、留学をして英語を上達させるには非常に良い環境と言えます。
このことから、ビクトリアにホームステイをしながら留学する場合、ネイティブの家庭に住む確率も高いでしょう。
移民の数が少なければ、日常的にカナダ人の英語を耳にする機会を多く作ることができます。日頃からカナダ人の英語を聞くことで、さらに英語力を上達させることが期待できます。
ビクトリア大学について
ビクトリアには、「ビクトリア大学(University of Victoria:ユービック)」という州立大学があります。この大学は、ブリティッシュ・コロンビア州の州都ビクトリアにある総合大学です。
バンクーバーにあるブリティッシュ・コロンビア大学やトロントにあるトロント大学よりは規模が小さいです。しかし大学としての評価は高く、充実した語学コースを備えているため毎年多くの留学生がビクトリア大学に通っています。
充実した語学コースとは、「English Language Centre(ELC:イングリッシュ・ランゲージ・センター)という語学コースがあります。ELCは1970年に設立され、世界各国から集まる留学生、2000人以上が学んでいます。
大規模でも小規模でもなく、中規模サイズな大学なのが特徴です。緑豊かな自然の中で、世界各国の留学生と英語学習をしたい方にはビクトリアへの留学がとてもオススメです。
大学の規模が小さいメリットとして、学校内で友達を早く作りやすいことが挙げられます。そのため、放課後や週末などの時間を利用して、友達と一緒に街へ出かけたりホームパーティーをしたりするなどしてすぐに友達を作ることができるでしょう。
ビクトリアの交通手段について
ビクトリアの交通機関は主に3つあります。
市内交通機関:Victoria Regional Transit System(BC Transit)
ビクトリアには、「Victoria Regional Transit System(BC Transit)」という公共交通機関(バス)があります。ビクトリアに住む人はこのバスを日常的に利用しています。ダウンタウンを中心に市内全体を網羅していますので便利です。
料金は赤枠で囲ってあるように、1回券は大人で$2.50で、1ヶ月のパスが$85.00となっています。10枚つづりの回数券や1日券などもあります。チケットはドラッグストアでも簡単に手に入れることができますので、安心して利用することができます。
バス料金は、乗るときに先払いとなっています。また、運転手はお釣りを用意していないので、利用するときは料金ぴったりに小銭を用意しておくようにしましょう。
出典:Victoria Regional Transit System(BC Transit)
グレイライン
2階部分に屋根がなく、オープンな景色を楽しむことのできる観光用の2階建てバス「グレイライン」があります。
グレイラインを利用して、ブッチャート・ガーデンやバタフライ・ガーデン、チャイナ・タウン、アンティークな街並みをなど、ビクトリアの観光名所を巡る観光ツアーがあります。ツアー時期は、4月~10月の観光シーズンに毎日運行されています。
出典:Gray Line(Sightseeing Victoria)
ミニフェリー
おしゃれな小型の連絡船「ビクトリア・ハーバー・フェリー」は、フェアモント・エンプレスホテル前を基点に湾内17か所に停泊します。
最初にドライバーに行き先を伝え、降りるときに運賃を払います。料金はエリア毎にわかれており5ドル・10ドル・15ドルとなっています。
他にも周遊料金も設定されています。例えば、フィッシャーマンズ・ワーフを回るハーバールートは、乗船券が22ドル(大人)で行くことができますのでフェリーを使った観光も楽しむことができます。
海上移動に便利ですが、運行シーズンは3月~10月まで。冬季(11月~2月)は運休ですので乗る時期には注意しましょう。
ビクトリアのデメリットをメリットに転換する
上記でビクトリアのメリットをお伝えしてきましたが、唯一、ビクトリアの欠点が一つだけあります。それは、「田舎」だと言うことです。
ビクトリアは、落ち着いた環境の中でじっくり英語の勉強に取り組みたい人には非常にオススメできる街です。例えば、バンクーバーの人口は約240万人で、トロントは約600万人です。しかし、ビクトリアは約37万人です。
このことから、バンクーバーやトロントなどの大都市と比べるとビクトリアが小さい都市だということが分かります。そのため、娯楽施設は少ないです。また、たくさんの人と交流をして多くの人からの刺激を求めている人にはビクトリアは物足りないでしょう。
一方で、大人数が住んでいる忙しい大都市ではなく、小さい都市で集中して英語の勉強をしたい人には非常にオススメです。ビクトリアには夜遊びするところが少ないため英語学習には最適でしょう。
日本からビクトリアへの行き方
日本からビクトリアまでの直行便は飛んでいません。そのため、まずは日本からバンクーバー空港に行きます。
次にバンクーバー空港で国内線に乗り換えます。頻繁に利用される飛行機としては、「エアカナダのプロペラ機」を使用して、バンクーバーとビクトリアの間を約25分で行き来しています。
バンクーバー経由以外には、アメリカのシアトル経由でビクトリアに行くこともできます。
ビクトリアから市内ダウンタウンへの行き方
ビクトリア国際空港から市内にあるダウンタウンまでは、車で約30分ほどの距離にあります。ここでは、ダウンタウン行きのシャトルバスが出ています。
タクシーを使ってダウンタウンに行くこともできますが、料金が高くついてしまう恐れがあるので個人的にはオススメしません。タクシーに乗れば運転手に対してチップを払う必要もあります。到着して早々、無駄なお金を使わないためにもシャトルバスを使うことをオススメします。
ちなみにビクトリア国際空港の大きさは、バンクーバーやトロントなどの大都市と比べると小さいです。しかし、バンクーバー・トロント・カルガリーなどのメジャーな都市はもちろん、アメリカのシアトル・ラスベガス・サンフランシスコなどにも直行便が飛んでいます。そのため、非常に便利な国際空港の一つです。
ビクトリアの天気・年間の平均気温について
ビクトリアの気候は年間を通じて温暖です。春は東京と同じような気候で過ごしやすく、夏の平均気温は22度〜28度です。
私は夏にビクトリアへ行きましたが、このときに3日間ほど30度を超える日がありました。しかし基本的には涼しくて過ごしやすいです。冬もカナダの中ではいちばん温かいと言われていますので年間を通じて過ごしやすいです。
以下は、ビクトリアの平均気温です。
ビクトリアのまとめ
ビクトリアの人口規模は「中規模サイズ」です。そのため、ビクトリア都市全体はこじんまりとしています。
しかし実際は上記でお伝えしたように、充実した英語学習環境と観光名所の両方をバランスよく兼ね備えている都市であるため、留学先の候補として評価の高い都市です。
また、ビクトリアは移民が少なく現地のネイティブの家庭が多く住んでいたり、引退した後に住みたい街ナンバーワンだったりと治安が良いこともメリットとして挙げられます。
さらにビクトリアは、バンクーバーやトロントよりはアジア人が少ないです。そのため、集中して英語を勉強する環境を持つことができます。このことから、他の都市と比べてビクトリアに留学するとネイティブスピーカーとコミュニケーションが取りやすいことがわかります。
「狭い都市でしっかり腰を据えて英語学習をしたい」「ネイティブと話す環境を手に入れたい」「治安が良い場所で安心して英語を学びたい」などと考えている場合は、ビクトリアは非常におすすめできる留学先です。
ぜひ、ビクトリアをあなたの留学先の候補として検討してみましょう。