海外留学をしたら自分なりの哲学を持つことがとても重要な理由

海外留学と一言でいっても、その行き先にはさまざまな場所があります。例えば、英語圏の留学(アメリカ・カナダ・オーストラリア・イギリス・ニュージーランド)などから、ヨーロッパ留学(ドイツ・フランス・イタリアなど)があります。

その他にも、アジア圏への留学(韓国・台湾・中国・フィリピン)などさまざまな留学先があります。

そのため、留学先の国によって学ぶ言葉は違います。しかし、それぞれの留学先には、共通している点があります。それは、「自分なりの哲学を持って留学に臨むことが大事」ということです。

どういうことかというと、留学をすると必ず自分の意見を述べなければいけない機会があります。それは学校で行われる授業の形式である「プレゼンテーション」「グループワーク」などが例として挙げられます。

これらの授業を受けるとき、周囲は「この議題に対してあなたはどう思いますか?」と質問をしてきます。そのため、質問をされたときは、自分なりの答えをもっておくことが留学ではとても重要になります。

そこでこのページでは、「留学をしたら自分なりの哲学を持つことの重要性」について解説していきます。

目次|このページでわかること

留学をすると自分の意見を求められる場が必ずある

日本人は特に、自分の意見を周囲に対して伝えることを苦手とする傾向にあるのではないでしょうか? 「こんなことを言ったら周りにどう思われるかな?」と先に頭の中で考えてしまい、発言することに遠慮をしてしまう人を私はこれまでに何人も見てきました。

結論から述べると、それは取り越し苦労です。発言自体に正解も不正解もありません。そのため、あなたの考え・意見・哲学などは積極的に周囲と意見交換するようにしてください。

むしろ、そうした方が高く評価されます。また、何も言わずにその場をやり過ごすと「この人は何を考えているのかわからない」と判断されてしまう可能性もあります。

そのため、自分の意見を周囲に対して伝える癖をもってください。

実際に私も、「I think〜」「In my opinion 〜」「In my view」などのフレーズを使って、「私は〜〜のように考えています」と発言する機会や文章で自分の考えを述べる授業は多々ありました。このときは、自分の意見とその理由も合わせて伝えることが大切です。「意見+理由がセット」だと理解してください。

このように海外留学をすると、日本で受けてきた授業とは違って、自分の意見を伝えなければいけない場はたくさんあります。

しかし、私も最初から自分の意見が英語で述べられたかというと、まったくできませんでした。最初は自分の意見をどのように伝えたらいいのかわからず、他の生徒が話している内容をすべて理解することができませんでした。

そのため、議題のテーマによっては、グループの話し合いに入ることすらできないこともありました。

それが留学先の英語の授業で、最初の頃に私が味わった大きな挫折の一つです。

現地の学生は英語を母国語としているため、話すのはもちろん簡単にできます。日本人が国語の授業を受けていれば、日本語が100%理解できるのと同様です。

日本の授業とは環境が180度違うため、事前準備は本当に重要です。教師から「次回はこのテーマでスピーチよ」とアナウンスがあれば良い方です。なぜなら、アナウンスがあれば事前に準備をして臨むことができるからです。

逆に、「これからこのテーマで、グループワークをしなさい」など突発的に行われる場合もありました。

私の場合は、教師が話すテーマを集中して聞くようにしました。それでも理解できない部分があったときは、周りの生徒に質問をして理解度を深めていきました。

不安なまま発言するより、しっかりと内容を把握して発言する方が重要だからです。そのため、わからないことがあれば周囲に対して「教えて」と、自分から合図を出すことも留学生活で良い結果を残し続けるには重要な知恵の一つです。

英語で意見を伝える順番について

自分の意見を述べるためには、話す順番が存在します。所謂(いわゆる)「型」です。この型はスピーチをする際にもライティングでエッセイなどを書く際にも有効です。私が留学先の英語の授業で習った「型」は以下の通りです。

(1)Introduction(導入・結論)

(2)Body1(理由と具体例1)

(3)Body2(理由と具体例2)

(4)Body3(理由と具体例3)

(5)Conclusion(結論・まとめ)

この型にあった代表的な例は、スティーブジョブズ氏が2005年にスタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチです。検索サイトで、「スティーブジョブズ」「スピーチ」「英文」と検索すれば一発で表示されます。彼のスピーチは上記の流れで話されていますので、ぜひ確認してみてください。

上記のように起承転結で伝えることが基本の型となります。このことを理解した上で、スピーチやライティングを行うことを心がけるようにしてください。

自分の哲学を育てるために

自分の思想を縦に深堀りして横に広げていくには、日頃から意識を張り巡らせることがとても大切です。自分が過去に積み重ねてきたアイディア(知識)の量と経験が知恵となり、それが体系化されたものが哲学となります。

重要な点は、知識を行動に移すことで知恵に変わるということです。そのため、なにごとも行動ありきだと考えてください。例えば、気付いたことを紙に書いてメモ書きとして残したり、周囲から聞いた言葉で印象に残った内容を紙に書いたりしてインプットをすると良いです。

また、周囲からの言葉で印象に残ったフレーズが聞き取れれば、それだけリスニング力が向上している一つの証拠にもなります。そして、自分なりの哲学をもつことが重要であり、周囲の考えに必ずしも合わせる必要はないということを理解してください。

人間は十人十色なため、100%同じ考えになることはありません。もちろん周囲の意見を尊重したり、承認したりすることは大切です。

ただ、一人ひとりの考えは違っていて当たり前なのですから、深刻に悩む必要はないということを理解してください。現地の学生は、自分なりに「私はこう思う!」という意見を必ずもっています。

そのため、あなたも自分で考えたアイディアや思いを、「スピーチ」や「グループワーク」などの場で周囲に対してちゃんと発信する力を養うことがとても大切になります。

このことを理解した上で、留学をしたら自分なりの哲学をもつようにしてください。そして学校の授業や普段の友人とのコミュニケーションなどでアウトプットをする場があれば、怖れずに発信するようにしてください。

「発信できた!」という自信と自己肯定感ができたとき、あなたの留学生活は不安から安心に変わり、自分自身が大きく成長していることを実感することでしょう。