留学先の学校に日本人スタッフやカウンセラーは必要か

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留学を検討中の方からいただく質問に「留学先の学校には日本語を話すスタッフやカウンセラーは居た方がいいのでしょうか?」というものがあります。

この質問の意図は、学校選びの基準を「日本人スタッフがいる・いない」で決めていると判断できます。確かに、留学先の学校に日本人のスタッフが居た方が安心と考えることから、このような質問をされていることはよくわかります。

しかし、私の経験上、留学先の学校に日本語を話すスタッフ(カウンセラー)は必要ないと考えます。

そこでこのページでは、「現地の学校に日本人スタッフ(カウンセラー)が必要ない理由」についてご紹介します。

目次|このページでわかること

日本人カウンセラーが在籍する理由で学校を決めないこと

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日本人スタッフ・カウンセラーが在籍する学校の場合、「学校内でのちょっとした不安や不満」「人間関係の悩み」「先生との相性に関する悩み」などといった相談に日本語で答えてくれるため、非常に便利な一面があるでしょう。

しかし、これには非常に危険な考え方が潜んでいます。言い換えれば、「日本人カウンセラーが学校内に在籍することで、英語を伸ばす上で大きなリスク」が伴う可能性があります。

私の経験上、留学先の学校で日本人スタッフ・カウンセラーが居ることは「自分で考える力が乏しくなる」というリスクが発生してしまうと考えます。

具体的には、自分が経験するであろう「苦しいこと・辛いこと・困っていること」などから逃げたり避けたりして、何か問題があれば「日本人スタッフ・カウンセラーに相談すればいいや」と弱気な気持ちになってしまうのです。

このような行動を取り続けると、絶対に自分で解決する力はつきませんし自信もつきません。そして、自分の力で解決しようとする力がつかない可能性が出てくるため、積極的に自分で考えて乗り越える力が身に付かないのです。

要は、学校に在籍する日本人に甘えてしまうのです。これではせっかく留学をして英語を磨こうと留学を決断したにも関わらず、自ら成長する機会を逃していることになります。

確かに留学の初期段階では自分が思っていること・考えていることなどを周囲に対して自己開示するのは大変かもしれません。自分の頭で考え、創意工夫をしなければいけませんので当然です。

その気持ちは分かりますが、大変なことから避けていては本当の英語力はつきません。そして苦しい体験から逃げていては成長はありません。

例えば、日本へ学びにくる外国人留学生が「同じ国のスタッフの人がいる学校で勉強したい」と考えるでしょうか? おそらくそのような考えを持って学校を選ばないでしょう。

それよりも「自分は◯◯を学びたいと考えているからこの科目を受講する」と考えるでしょう。そのため、大切なのは「◯◯」の部分です。

言い換えれば目的・目標が彼らにはあります。そのため、この2つがあれば苦しいことがあっても立ち向かうことができます。

たまに留学エージェントで、日本人スタッフが在籍する語学学校を薦めるエージェントがありますが、そのような提案をしてくるエージェントは信用しない方が良いでしょう。

現地エージェントの日本人スタッフなら理解できますが、学校内でも日本人スタッフは必要ないでしょう。

その背景は上記で説明している通り「甘えが出てきてしまうから」です。このことに対して気付いていないエージェントは実際にいます。

確かに、日本人スタッフ・カウンセラーが留学先の学校に在籍していれば、便利ですし安心するでしょう。しかし、留学先の学校でも日本人スタッフに頼っていて本当に良いのでしょうか? 実際は、苦労を通して人は成長していくのではないでしょうか。

留学をすれば、悩んだり辛い経験をしたりするのは当たり前です。そこで、「やめたい」「帰国したい」などと思うかもしれません。しかし、そこから逃げていては何も成長はありません。

そのような苦労を越えた先であなたの英語力は身に付きます。そして、苦しいことを乗り越えたことで留学経験を通じて「達成感」や「自信」がついてきます。

人間、誰でも未知の領域へ挑戦するときは、それなりの勇気や覚悟を必要とします。私も4年間の高校留学を経験していますから、不安に思う気持ちは十分わかります。

しかし、日本人スタッフが留学先にいることは本人の成長する機会を奪い、依存心を強めてしまうだけだと私は考えます。

初期の頃は大変なことや苦しいこと、辛いことがあるでしょう。新しいことに挑戦するのですから当たり前です。それでも、そこで負けてはいけません。

下手に日本人スタッフなどのアドバイスを聞いて、「カウンセラーが言っているのだから本当だろう」などと鵜呑みにしてしまい、自分の可能性に蓋をしてしまう方が危険です。

そのため、自分で創意工夫をしながら悩み、考え出した答えを頼りに自分で行動した方が、必ず留学生活を通じてあなたに英語力や精神的成長ができるでしょう。

これらの理由から、「日本人スタッフ(カウンセラー)が在籍している・していない」を判断基準に留学先の学校を選ぶことだけはしないようにしてください。

日本人カウンセラーに頼らなくても充実した留学生活を送ることができる

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私が留学先として選んだ高校では、日本人スタッフは一人も在籍していませんでした。その高校は、現地に住んでいるネイティブが通う高校で、講師やスタッフは現地のカナダ人のみでした。

ちなみに、私の中学時代の英語成績は2(5段階評価中)でした。このようにとても低い成績を取っていましたが、日本人スタッフが居なくても不安な気持ちになることなく充実した留学生活を送ることができました。

あなたは、私より学校の英語成績が良いでしょうから大丈夫です。あなたは必ず成し遂げることができます。

正直、日本人カウンセラー(スタッフ)が校内に居なくても学校生活で困ることはありません。なぜなら、学校の単位計算やカリキュラム作り(受ける授業内容の確認)、普段の学校の手続きなどを行うだけだからです。そのため、特に大きく難しいことはありません。

このような手続き業務も何度か行うことで理解し覚えてきますから安心してください。むしろ、「自分で成し遂げることができた」と自信が付いてきます。

もし万が一、何か分からないことがあったり問題があったりしてもネイティブの先生と相談をして話し合ったり、現地に滞在する留学エージェントに聞けば何も問題ありません。

私が言いたいのは「学校内でも日本人スタッフは必要ない」ということです。学校内で分からないことがあれば、周囲の先生や生徒に質問するなどして対応すれば良いからです。それでも難しい場合は、現地滞在の留学エージェントに聞くと良いでしょう。

結局は、本人のやる気ですべてが決まります。自分で積極的に行動した方が留学生活そのものを楽しむことができるようになります。また、慣れてくれば余裕を持って対応できるようになります。

このように、環境を理由にするのではなく「すべて自分が源」と考えることで、日本人スタッフがいなくても充実した留学生活を送ることができますし、問題があっても乗り越えることができます。

上記でお伝えしたように、学校内に日本人スタッフが居る・居ないだけを基準に留学先の学校を選ぶのではなく「あなたが得たい成果(結果・経験・目的・目標など)にフォーカスして」留学先の学校を選ぶようにしましょう。