上段の左から2番目が私
私はカナダに4年間の留学経験があり、カナダの高校を卒業しています。もともと私は、東京都出身で普通に地元の中学校を卒業しています。
私の中学英語の成績は非常に悲惨なものでした。
中学校は3年間ありますが、英語の成績は1〜2(5段階評価中)を3年間取り続けていました。「3」すら取ることができない落ちこぼれの中学生だったのです。
まったく英語ができない状態でしたが、「充実した人生を生きたい」という理由でカナダに留学することを選びました。
この記事では、私がなぜカナダに留学することにしたのか、その理由について解説していきます。
目次|このページでわかること
英語の先生の言葉といとこの英語
中学時代の英語の成績はとても悪かった私ですが、英語そのものは好きでした。なぜなら、「英語が話せれば、他の国の人と友達になれるかもしれない」という淡い期待を中学生のときに思っていたからです。
当時、私が通っていた中学校ではアメリカ人の男性教師が週に1~2回ほど来てくれて英語の授業をしてくれる機会がありました。
このとき、私はカタコトの英語と少しの緊張感を抱きながら「Hi」と挨拶をすると、アメリカの先生も返事をしてくれて簡単な意思疎通ができてうれしかった記憶があります。
また、メインとなる英語の授業は日本人女性の先生が受け持っていました。アメリカ人の先生が来るとき、女性先生は休み時間などに廊下でアメリカ人の先生と楽しそうに話をしています。
英語でどんな会話をしているのか不明でしたが、その姿が非常にかっこいいと思いました。
日本人女性の先生は授業中に、「英語ができたら世界が広がる」という話をしてくれました。
英語ができれば、アメリカやカナダなどの英語圏だけでなく、アジアやヨーロッパを含め英語という手段を通じて全世界でコミュニケーションを取れる話をしてくれ、私はとても感動しました。
中学時代の私は非常に悩んでいました。なぜなら小学校のときは、男女仲良くサッカーやドッジボールなどの球技をして遊んでいたにも関わらず、中学生になると思春期ということもありグループで行動することが増えたからです。
このような環境に私は馴染めず、孤独感を感じ閉鎖的な人間関係の付き合いにとても疲れていました。
また、中学2年の終わりには周囲からいじめを受けたり、周りの人からバカにされたりすることがありました。そのため、当時の私は中学生活が非常につまらなく感じ、とても息苦しい気持ちになっていました。
そうしたとき、アメリカへ留学していた私のいとこが帰ってきたのです。お盆に留学生活の話を聞く機会がありました。いとことは年が離れており、大学で一年間の短期留学をしていました。
年が離れていて同じ男性同士だったからか、久しぶりに会ったその日はカフェで昼食を奢ってくれました。そのカフェでは周囲に外国人観光客がいました。
このとき、いとこは隣に座っていた女性の2人組の外国人に声をかけ、英語で会話をし始めました。通訳してくれたところ、どうやらペルーから日本に観光目的で来たそうです。
たった一年間の留学で英語を話している彼の姿を見て、単純に「自分もこうなりたい!」と思いました。数年前まで英語などまったく話せなかったいとこが、目の前で外人と英語で意思疎通している姿に感動したのです。
それからというもの、「本当にこのまま、普通に日本の高校に通うことで良いのか」と考えるようになりました。「みんなと同じレールに乗り、同じように高校に通い、中学時代と同じように周りに合わせ、何となく授業を受ける生活で良いのか?」と真剣に考えました。
私は「絶対にイヤだ」と強く思いました。楽しくなかった中学時代を見返したい気持ちが強かったのです。
また、「英語を話せるようになれば、自分の人生は大きく変わるのではないか?」と本気で思ったのです。
当時私の家には、世界地図が壁に貼られていました。私の父が買ってきてくれ壁に貼ってくれたのです。私は世界地図を見ながら、「英語が話せれば人生がもっと広がるかもしれない!」と思いました。
その後、両親と進路について話をして、「日本の高校ではなく海外の高校へ留学をする」と決断したのです。
留学先にカナダを選んだ理由
留学するということは「時間」「お金」「体力」の3つを必要とします。
そのため、留学したからには必ず自分なりの「成果」を帰国時には得ている必要があります。
例えばその成果とは、英語力だったり自信だったり、何かしらの留学実績です。成果の定義は、人それぞれ違うでしょう。
しかし、何かしら残す必要があります。そこで、重要になるのが「環境選び」です。
私の場合、カナダを選んだ理由は大きく分けて5つあります。
移民国家の国カナダ
※上段の中央が私
一つ目は、カナダは移民国家だということです。多国籍で移住者も多く、外国人に対しても親切でフレンドリーな人柄な国なのがカナダです。
私はカナダで日本人の移民家族と出会う機会がありました。その家族の見た目は日本人そのものです。その家族の長男はカナダで生まれました。見た目は日本人でも性格や中身の考え方などはカナダ人です。日本語より英語が第一言語です。
日系だけでなく、中国系や韓国系のカナダ人もたくさんいます。彼らの見た目はアジア人でも中身はカナダ人で、そのことに誇りをもっています。
また、カナダの良いところはアジア系のお店がたくさんあることです。コリアンタウン、チャイナタウン、リトルイタリー、リトルベトナム、リトルポルトガルなど、ダウンタウンへ行くとアジア系のお店や多国籍のレストランがたくさんあります。
そのようなエリアでは英語より中国語やその国々の言葉が飛び交っています。このように、各々の文化をそのままカナダに持ち込んでもカナダ人から毛嫌いされることがないのです。むしろ、カナダ人も彼らの文化を理解しようとする姿勢が伺えるのです。
彼らの文化に対して合うか合わないか、良い悪いという判断をすることは簡単にできるでしょう。
しかし、大事なことは多くの人種が入り混じって生活をしているにも関わらず、お互いの文化を尊重し、かつ主張することができるのはとても興味深いのではないでしょうか。
留学生に対する受け入れ体制の充実
※左下2番目が私
上記でお伝えしたように、カナダは移民国家です。そのため、留学生に対する教育システムの導入がとても早いです。私がカナダに留学したのは、2001〜2006年でしたが、この頃から留学生に対するサポートが充実していました。
具体的には、高校・カレッジ・大学などでは、入学時のサポートシステムがあります。留学生がきちんとキャリア形成ができるように、留学生専用のサポートデスクが用意されています。
例えば私が通っていた高校では、留学生専用の勉強部屋が用意されていました。授業と授業の合間の休み時間に、教室で習ったことを復習するための勉強部屋です。その部屋には留学生担当のスタッフが常に居て、わからないことがあればいつでも相談にいける環境でした。
もちろんこのときの担当の人は現地のカナダ人です。英語で質問をし、英語で返答がきます。そのため、否が応でも英語力が上達していきます。基本的に、自分から積極的に行動すれば自然と英語力は上達するようになります。
このようにカナダでは、留学生が安心して勉強ができるように、留学生専用のサポートデスクが用意されています。そのため、勉強でわからない箇所があったり進路で悩んだりしたときは、いつでも相談できるようになっています。
留学生に対する教育システムがきちんと導入されているため、留学生は安心して学業と生活サポートを受けられるような体制が整っています。
優しくフレンドリーな国民性とその価値
私自身、カナダに4年間生活をして思ったことは、日本の当たり前とする価値観がカナダでは通用しないということです。
例えば、カナダ人のバスドライバーは仕事中に平気でコンビニへ行ってコーヒーを買ってきます。しかも、サンドイッチやドーナッツを食べながら運転することもあります。
しかし、乗車しているお客さんは文句の一つも言うことなく、隣の人と話していたり音楽を聴いていたりしてそれぞれの時間を過ごしています。これは日本では考えられない光景です。
もし日本で同じことをしたら、そのドライバーは即刻クビでしょう。しかし、カナダでは良い意味でのゆるさがあります。
仕事に対する考え方が日本とは違うのです。オンとオフを大事にし、仕事をするときはきちんと行い、休むときは休むという考えがあります。
また、カナダ人は平日の夕方17〜18時で仕事を終え、そのままバーに行ってビールを飲む人を見かけることがあります。その分、仕事の開始時間は早いですが終わりも早いのです。
このように彼らから、「人生は楽しむためにある」と教わることができます。
日本を離れ、カナダで生活して思ったことは、自分の考えている悩みはちっぽけだと思わせてくれるから不思議です。カナダの人は余り物事に対して深刻に悩む人が少ない印象があります。
笑顔で優しく、物事に対して深刻に考えずに大らかに人生を楽しむその姿勢に、私たち日本人は彼らから「人生を楽しむ大切さ」を学ぶことができるような気がします。
留学をして英語力を磨くことはもちろん、人生を楽しく生きていくための考え方もあわせて学べるような気がします。
都会と田舎のバランスが良く緑豊かな大自然
カナダには大自然がたくさんあります。長期休みに入ると、カナダの人はサマーキャンプやスキー、フィッシングなどを楽しみアクティブに活動します。
私もサマーキャンプを経験したことがありますが、このような経験は日本では得ることができない貴重な体験です。
また、緑豊かな自然に触れると、心が晴れやかな気分になります。私自身、カナダでの留学生活で自分の英語力の不甲斐なさで落ち込むことが多々ありました。
そのため、自分の英語力が思うように伸びなかったり英語で意見が言えなかったりしたことが多々あったのです。また、学校の授業についていけず「学校生活をきちんと送れるかな?」と不安でした。
しかし、大自然を目の前にするとそのような悩みも消し去りました。「悩んでも仕方ない。留学すると決めたのは自分なのだから、頑張ろう!」と決意を新たに日々の学校生活を送ることができたのです。
あなたが留学をして悩みが出たら、自然の中を散歩すると良いです。身近なところでいえば公園でしょう。自然の中を散歩すると、気分が晴れやかになり「何とかなる!」と思えてくるから不思議です。
日本にいたら絶対に見ることのない大自然があります。また、私の場合は日本に住んでいるとどうしても閉鎖的な人間関係に疲れを感じ、居心地の悪さを感じることがありました。しかし、カナダは人の温かさと緑豊かな自然を目にすると、気持ちがラクになりました。
私はレジャイナという田舎町に留学しましたが、夏休みを利用してバンクーバーやトロントなどの都会に足を運んだことがあります。
カナダは都会と田舎の両方があり、それぞれの良さが存在します。都会は東京のように人が多く、賑やかで楽しい気分にさせてくれます。巨大なショッピングモールや日本語が通じる病院なども都会にあるため、非常に便利です。
田舎は田舎で、人口が狭いため集中して英語の勉強をするのに最適な環境です。ただ、お店の数は都会に比べて田舎は少ないです。その点は不便さを感じることがありますが、田舎は田舎ならではの、ゆったりとした生活を楽しむことができます。
このように、カナダでは都会と田舎のバランスがよく、自然も多いため留学環境としてはとても良いです。
なまりのない英語を学べる
カナダの英語には、なまりがないことで有名です。その代表例として、北米のアナウンサーの標準語がカナダ英語です。
私自身、留学するときに次の3つ(アメリカ・カナダ・オーストラリア)のどれにしようか迷いました。しかし、いろいろと調べた結果、一番なまりのない英語を習得できるのがカナダと知り、最終的にカナダに留学することを決めました。
特に長期留学を検討されているのであれば、きれいな発音が身につく環境で英語を学んだ方が賢いです。留学には「時間」と「お金」を投資して、学びに行くため環境の良いところで英語を学んだ方が自分のためです。
もちろん、アメリカやオーストラリアなども素晴らしい留学先であり、人気な国です。良い悪いはなく、何を基準として留学先を決めるかは人それぞれです。最終的な行き先は自己判断で決めるようにしてください。
そのため、ここで大切なのは「あなたが留学をして何を得たいのか」を明確にすることです。
そして、「留学後の進路をどうするのか」も決めておく必要があるでしょう。例えば、「英語を使う仕事に就く」「海外貿易の仕事に就く」「外資系でバリバリ働く」など、ある程度の方向性を決めて留学することが大切です。
私の場合は留学経験を通して英語の通訳の仕事をする機会に恵まれました。その他、日本の商品を海外に売る輸出業を行うこともできました。
このように、留学経験を通して築いたスキルやノウハウ、考え方を武器に、あなた自身の将来のステップアップにつながる動きをすることが大切になります。
まとめ
今回、私のカナダに留学するきっかけと選んだ理由についてお伝えしてきました。
カナダに留学したあとに振り返って思うことは、「またカナダに戻りたい」という気持ちにさせてくれるほど、充実した留学生活が送れました。
上記でお伝えした内容を参考に、当サイトがあなたのカナダ留学を応援するきっかけになれれば幸いです。