留学をするときに、「果たして自分は現地でうまく生活していけるだろうか」「学校では授業についていけるだろうか」「留学先で友達は作れるだろうか」などと悩む人は多いと思います。
実は、留学が成功する人と失敗する人には違いがあります。事前にこの「違い」について理解しておくことで、実際に留学してからの生活が過ごしやすくなります。
このページでは、「留学が成功する人」と「失敗する人」の違いについて、2つのポイントに絞って説明していきます。
目次|このページでわかること
ポイント1:自分から積極的に行動する
留学をすると、すべて自分で考え判断して生活しなければいけません。そのため、消極的になっていたり、受け身な姿勢になっていたりしていては、留学生活が良い方向に進むことはありません。
必ず自分から変わらなければ、物事は良い方向に進まないのです。それでは、「どのように自分が変わるべきなのか」というと、「自分から積極的に行動するようになる」ことです。
例えば私の場合、留学中に「どうやったら、もっと効率的に単語力を上げることができるだろうか?」と考えました。そこで導き出した答えは、「街の中で単語力を増やそう」というものでした。具体的には、リュックの中に「ノートとペン」を持ち、街を歩き回ることにしました。
実際にやってみると、これは本当に効率的です。なぜなら、自分が目にするもの、耳にするものすべてが「単語力を増やす材料」になるからです。「看板」「チラシ」「お店のメニュー」「周囲の声」などが、すべて英語学習に使えます。そこで見つけた単語などをノートに書き、調べるだけで語彙力(ごいりょく)を飛躍的に伸ばすことができます。
この勉強方法の事例を一つご紹介します。留学先でバスに乗ると「乗り換え切符」がもらえます。この乗り換え切符のことを英語で「transfer」といいます。私はこのときに「なるほど、乗り換え切符のことをtransferというのか」と勉強になりました。
これだけで、一つの英単語をインプットしたことになります。私の場合は、出来事と単語を連動させて覚えるクセがありました。なぜなら、この勉強方法の方が飽きずに継続学習ができ、身につくスピードが早いと感じたからです。
そのため、これを行うには意識を張ることがとても重要です。「英語が吸収できそうなものすべて」に対して意識を張って(集中して)街を歩くのです。とても地味な勉強方法ではありますが、現地生活で必要な単語力を早く吸収することができます。
上記のように、自分の頭で考え積極的に行動に移すことによって、何かしらの成果を得ることができます。そして成果が出れば、「もっとやろう」と前向きに考えることができます。
前向きに考えることができるようになると、行動することそのものが楽しくなっていきます。なぜなら、自分自身が成長していることを実感することができるからです。
一方、自分から積極的に行動しない人は、前述のような自分から動くという考えがそもそも浮かびません。そのため、得られる成果も少なくなります。
成長というのは直線的ではありません。ただ、「積極的に行動し続けることができるか・できないか」によって、後から大きな開きがでてきます。なぜなら、成長というのは指数関数的に急激に上昇していくからです。
これらの理由から、留学が成功する人は積極的に行動する人です。一方、留学先で少ない成果を得る人は消極的で受け身な人だということを理解してください。
ポイント2:成し遂げる覚悟があるかどうか
2つ目のポイントは、「最後まで逃げずに立ち向かえる覚悟があるかどうか」です。留学をすると毎日の生活はもちろん、授業の中でも自分が発言する立場になることがあります。教師や他の生徒から自分の意見を求められることがあるのです。
そのときに、しっかりと自分の意見を述べなければいけません。意見に「正しい答え」「間違っている答え」などはありません。
それよりも重要なのは、「あなたがどう思っているのか」ということが求められます。留学先では周囲から、「What do you think about that?(あなたはこれについてどう思う?)」と聞かれます。そのときに、自分なりの答えを持っていれば良いのです。
そして留学をする際には、最後まで必ずやり遂げる覚悟を持ってください。留学生活では、「最後まで留学生活をやり遂げる覚悟があるかどうか」といった、本人の意思の力がとても重要になります。
なぜこのような話をするのかというと、私は留学中に、毎回の授業から出される宿題に追いつけずに苦しむ生徒を何人も見てきたからです。彼らが途中で苦しんでしまう理由は、彼らがもつマインドにあります。彼らのマインドでは、「絶対にやる!」という決断ができていないのです。
そのため、途中であきらめてしまい良い結果を出すことができません。また、彼らの共通点として「授業を理解していない」ということがあります。もちろん、最初から完璧に授業を理解することはできないと思います。しかし、その後の行動がとても重要になります。
それは何かというと、必ず毎回の授業の前後10〜15分で構いませんので教師に質問をすることです。この前向きな姿勢を見せることによって、あなたは高く評価されるでしょう。
そして、同じ授業を受けている他の生徒には、自分から積極的に声をかけ友達を作ってください。同じクラスに友達がいると、一緒に宿題を行ったり共通の話題ができたりするので、英語力を伸ばすことができます。
海外留学をしたら、自分の壁を超える意識を強く持つこと
日本人は他のアジア諸国の人と比べても、海外の人に対して物を言うのが苦手です。例えば同じアジアでも、私の友達の韓国人や中国人は自分が思っていることをしっかりと伝える力(伝達力)を持っています。
もちろん、私も自分の考えていることを自己主張するため、お互いの関係性はとても対等で刺激し合える仲です。
しかし多くの日本人は、気が弱く臆病な一面があります。これは国民性からきているのでしょう。周囲を気にしてしまい、自己主張するのを苦手とする人がとても多いです。しかしそれでは留学先の学校生活では、正直うまくいきません。
周囲はあなたの意見や考えを聞きたいと思っているからです。そのため海外留学をしたら、消極的な考えは捨てるようにしてください。これまで日本で生活していた感覚で留学生活は送らない方が良いです。
自分で自分の壁を超える強い意識を持たなければ、充実した留学生活を送ることは難しいでしょう。そして壁を無くすために一番必要なことは、壁を超える意識を持つことです。言い換えれば勇気です。それ以外にありません。
日本人の考え方と外国人の考え方は違う
正直、国民性の性質が良くも悪くも邪魔をすることがあります。基本的に日本人は「思いやりがあって相手を敬う」などの考えが根付いています。
しかし海外では、全員が日本人と同じような考えを持っているわけではありません。例えば、「勝敗にこだわりを持つ」「自由主義」「マイペースで自分主義」なメンタリティーの人も多くいます。
例えば、「みんなと一緒にいること」に安心する人種が日本人であるのに対して、海外では「勝敗に対する執着心」「自分が一番」などの考え方を持っている人が多くいます。
もちろん、海外の人が全員思いやりや協調性を持っていないわけではありません。海外でも素晴らしい考えや思いを持っている人は大勢います。
私がお伝えしたいのは、「流されやすい日本人」と違って、海外の人の多くは「しっかりと自分の意見を主張することができる」ということです。
そのため、留学生活を成功させるためのポイントは、勇気をもって自分から積極的に行動し続けることです。そして「絶対にやる!」という覚悟を持って留学生活を送ってください。
この2つの心構えをもって留学すれば、あなたの現地での留学生活は成功するでしょう。