語学留学より大学、高校などの長期留学の方が英語力が伸びやすい

長期留学

留学と一言でいっても、さまざまな種類があります。

私の場合は1ヶ月の短期語学留学と長期の高校留学を経験しましたが、他にも語学留学や短期留学・短大・4年生大学・大学院留学などの長期留学があります。働きながら英語を学ぶワーキングホリデーや、親子で学ぶ親子留学など多種多様な留学プランがあります。

実は、高校・短大・4年生大学・大学院などに行く留学生の場合、短期の語学留学生と比べて英語力が上達する人が多いです。なぜなら、現地の高校や大学を卒業するとなると、必然的に求められる英語力が違うからです。

具体的に大きく違う点が2つあります。それは「滞在期間」と「求められる英語の質」の違いです。上記2つが、「語学留学より正規の長期留学の方が英語力が伸びやすい理由」になります。

このページでは、「語学留学より短大、高校、4年生大学、大学院留学の方が英語力が伸びやすい理由」と「英語力を身につけるための努力の重要性」について詳しく解説していきます。

目次|このページでわかること

英語に触れている時間が違う

突然ですが、ビジネスをすると「経営資源」という言葉を聞くことがあります。これは人・モノ・カネ・情報・時間のことを指し、これらを駆使して企業は経営を行っています。実はこの考え方を、留学にもあてはめることができます。

この中で唯一、平等に与えられた資源は何でしょうか? それは「時間」です。時間は誰にでも平等に与えられており、これをどのように利用するかは本人次第です。

語学留学の場合、滞在期間があらかじめ決まっています。短い期間では1週間からあり、長い期間で1年間などがあります。一方、卒業を前提とした長期留学では基本的に3〜4年間は現地に住むことになります。

滞在期間が長いため、英語に触れている時間(頻度)が短期の語学留学と比べて圧倒的に違います。そのため、必然的に英語力を伸ばすことができます。

1週間〜1ヶ月間の短期留学では「海外の雰囲気に触れる」ことはできるでしょう。ただ、自分の意思を的確に英語で伝えることは、正直にいうと難しいです。

一方、長期留学で現地に数年住めば英語に触れている時間が長いため、語学留学生と比べて英語力が伸びていきます。

もちろん滞在期間が長ければ必ず英語力が伸びるという保証はありません。最終的には本人の努力次第になりますが、英語力が伸びる可能性は語学留学生と比べて長期留学の方が高いです。

私の場合も、この法則にあてはまりました。

初めての留学は15歳で行った短期1ヶ月の語学留学でしたが、その後に行った4年間の高校留学の方が英語力は圧倒的に伸びていきました。なぜなら、1ヶ月の短期留学と4年間の卒業留学では滞在期間が違うため、必然的に英語に触れる時間が長くなるからです。

語学留学と長期留学では求められる英語の質が違う

日本と海外の授業の違いに「スピード」があります。海外は授業が進むスピードが非常に早いです。

そして海外の授業では、毎週の授業とは別に課題が出されます。例えば、ジャーナルやエッセイなど何千文字にも及ぶライティングの課題が出されます。

他には、クラスのみんなの前で発表するプレゼンテーションがあり、私が先生と生徒の前で授業を教える課題もありました。教科書も膨大な量を読まなければいけません。

そのため、入念な準備を必要とし、やることが多いのが正規の長期留学です。

もちろん日本と同じように、中間テストと期末テストもあります。その間にも小テストなどもありましたが、特に重要なのは中間・期末テストになります。

大学進学を考えると高校の成績がすべてです。高校時代にどれだけ真面目に授業に出席し、参加したかが大学進学をする上での評価の一つになります。

そのため、長期留学(高校留学・大学留学など)を考えている人は学校の授業をしっかり受講し、積極的にクラス内でも参加するようにしてください。

例えば、私が通っていた高校では、テストの点数が100点満点中50点以下を取ると、その授業の単位を取得することができませんでした。要は落第です。

単位を落としてしまった場合、同じ授業を再度受けなければいけないリスクがありました。そのため、必死で勉強する理由がここにあります。

これらの理由により、「英語はできて当たり前」と言えるレベルまで英語力を伸ばさなければいけません。しかし、英語がすぐに身につけられるほど、現実は甘くはありません。

また、入学時に十分な英語力に達していない留学生に対しては、学校側が「正規授業とは別に数ヶ月間は英語を学ぶ」ように留学生に勧めます。私の高校では「ESLプログラム」があり、それを6ヶ月間は必須科目として受講するのがすべての留学生に義務付けられていました。

ESLとは、「English as a Second Language」の略で、英語を第二言語として教えるコースのことを指します。

私の場合はESL授業と一緒に正規の授業も受けていました。ESLから出される課題と、正規の授業から出される課題の両方があったため、毎日何時間も勉強したことを覚えています。

しかも、正規の授業は現地に住んでいる学生と一緒のクラスになります。教師は生徒に対して「100%英語を理解できている」ものだと考えて授業は進んでいきます。

そのため、教師の中には黒板に文字を一切書くことなく、口頭で授業を進める教師がいました。これには非常に困りました。「やばい、言っていることがわからない」と本当に焦りました。

先生の言っていることをすべて理解できないため、私は毎回の授業が終わるたびに、「もう一度教えて欲しい」「今日の課題はどこで、次回までに何をすれば良いですか?」など必死に質問をして食らいついていきました。

このように、留学生が現地の授業についていくためには、必死で勉強しなければいけません。ただ、このような姿勢で授業を受けていたため、必然的に英語力は伸びていきました。前述で述べたプレゼンテーションやエッセイなども数をこなせばできるようになっていきました。

このように、授業に必死で食らいつく姿勢が最初の方は特に重要です。自分から主体的に動くことができれば、留学生活はうまくいきます。そのため、怠けずに必死で勉強すれば大丈夫です。

そして、留学生活で苦しいのは最初だけです。言い換えれば、最初に苦しんだ分だけ後から留学生活に余裕が生まれ、見える視野は広がります。その辛い経験や苦しい体験を乗り越えると、留学生活がより一層楽しくなるのです。

最終的には本人の努力次第

冒頭で伝えたとおり、私は「短期の語学留学」と「卒業を前提とした長期留学」の2つを経験しています。この2つを比べたときに、やはり語学留学では英語力を伸ばすのに限界があることを身をもって感じました。

なぜなら、滞在期間と求められる英語の質が違うからです。これが、「語学留学より正規の長期留学の方が英語力が伸びやすい理由」になります。

ただ、最終的には本人の努力次第です。そのため、「滞在期間が短いから英語ができるようになれない」ということはありません。また、「滞在期間が長い人であれば、必ず英語が話せるようになる」ということもありません。

なぜなら、滞在期間が長くても話せない人を、私自身が今までたくさん見てきたからです。そのため、短期留学でも得られるものは多々あります。

そして結局のところ、最終的には本人の努力と考え方次第で英語力の成果は変わっていきます。

たとえ短期留学でも、簡単な日常会話程度なら話せるようになることもできます。現に私が最初の短期留学でそれを実感できました。そのため、一番重要なのは「本人のやる気」と「どれだけ英語を話せるようになりたいか」と思う強い意志で結果が変わることを理解してください。

私の経験から、語学留学より正規留学の方が英語力は伸びやすいのは事実です。ただ、前述で伝えたとおり、意識して英語を使う努力をすることによって滞在期間が短くても英語を伸ばすことはできます。

その上で、努力を続けて英語を話す習慣を作り、実のある留学生活を送るようにしてください。