語学留学をして英語がペラペラ話せるようになるまでの期間と方法

語学留学

留学する人のなかに、「語学留学をして英語がペラペラ話せるようになるまでの期間はどのくらいだろう?」と考える人が驚くほど多いです。

また、「海外留学をすれば英語が話せるようになるだろう」と考える人も多いです。

私の留学経験上、1年の語学留学をしたところで、勝手に自動的に英語が上達し、ネイティブのようにペラペラ英語が話せるようにはなりません

語学学校に通うだけであなたの英語力が魔法のように、そして自動的に上達するようなら誰も苦労しません。そのため、このような甘い考えは一刻も早く捨て去る方が懸命です。

なぜ、私はこのような話をするかというと、私は何も、留学の厳しい面を伝えてあなたの留学を諦めさせようとしているわけではありません。むしろ逆です。

渡航したら、留学先で1日でも多く充実した楽しい留学生活を送って欲しいと考えています。それには留学をして取り組むべき姿勢があります。

このページでは、「語学留学先でどのような姿勢をもって英語を上達させれば良いのか」と「語学留学をして英語がペラペラ話せるようになるまでの期間とその方法」について解説していきます。

目次|このページでわかること

あなたの英語力を下げるたった二つの姿勢

冒頭でお伝えしたように、「語学学校に通えば勝手に英語が上達する」と思っている人は驚くほど多いです。しかし、これは残念ながらありえません。

この言葉の裏には、「他人が勝手に英語を上達させてくれるだろう」という安易な考えが想定できます。

言い換えれば、受け身な姿勢では留学しても絶対に英語は上達しません。そうではなく、自分で決めることが大切なのです。

何か新しいことにチャレンジするときや、自分の夢を叶えるために行動するとき、必ず壁(課題)が立ちはだかります。

しかし、その壁は自分で乗り越えることができます。なぜなら、乗り越えられない壁(課題)は自分にはやってこないからです。

例えば、今あなたに「世界平和活動のために1億円の資金を集めてほしい」などの大それた課題は与えられないでしょう。そのため、いつも目の前の壁や課題は、今のあなたの器にふさわしいお題しかやってきません。

そのため、留学をして壁や課題を感じたとき、それは成長するチャンスであり、ポジティブに捉えることができるとあなたの実力は上達します。

物事にはプラス面とマイナス面の両方があります。それでワンセット(一つ)です。

「陰と陽」「光と闇」「ポジティブとネガティブ」「メリットとデメリット」など、必ず良い面と悪い面の両方があります。

例えば、あなたがプロサッカー選手になりたいと思ったとき、24時間365日サッカーのことを考えることでしょう。

毎日サッカーのことを考えるわけですから、厳しい練習をしたり技術と体力を磨くためのトレーニングをしたりするでしょう。

プロサッカー選手になって活躍することがプラスな考えのとき、毎日のきつい練習やトレーニングはマイナスです。

しかし、毎日のマイナスな事を続けるからこそ、プラスな成果(プロサッカー選手になること)を実現することができます。

日常生活の例で言えば、筋トレが挙げられます。例えば、腕が上がらないほど限界まで腕立てをおこなうことで筋肉がついていきます。このように、常に破壊と創造を繰り返して人間は成長します。

これは留学でもまったく同じです。

留学をすると楽しいことだけでなく、「英語の勉強」という面倒くさいことがあります。しかも、先生はネイティブの教師ですから授業は日本語ではなく英語で進みます。

しかも、現地で日常生活をしながら英語を学びます。

目に入るもの、耳にするものなどすべてを英語で情報を取り、そこから取捨選択するわけですから、脳に強いストレスを感じるため負荷がかかります。

これが成長するきっかけになります。

受け身な姿勢で留学生活を送らないことが大事

受け身な姿勢で留学生活を送るのではなく、前のめりで攻める姿勢で留学生活を送ることを意識することです。

誰かがあなたの英語力を上達させてくれるわけではありません。そのため、語学学校に通えば英語がペラペラになるは真っ赤な嘘だと言い切ることができます。これは他人任せな発想です。

また、受け身な姿勢でいると、失敗をしません。失敗をしないかわりに成功もありません。間違っても良いから行動した人の方が、結果的に得られる成果は大きいです。

なぜなら、何か新しいことを学んだりプラスの要素を得ようと思ったりするとき、それを通して受け入れなければいけないマイナス要素があるからです。

例えば仕事やスポーツなどでうまくいかないことが起きたとき、人は受け身になる傾向があります。「次、同じ失敗をしたらどうしよう?」と悩むのです。

このような精神状態では、物事が好転しませんし自分の中で良い流れを作ることができません。受け身なってしまうと、気持ちまで縮こまってしまいます。

このような状態のときは、自分の良かった点やできたことなどを自分で褒めることが大切です。そして「次は必ずうまくいく」と思い込むことです。

日本人とばかり一緒にいないこと

受け身な姿勢と同様に、留学先では「日本人とばかり一緒に行動をしない」と決めることも大切な考えです。極論を言えば、留学先に日本人がいても問題ありませんし、日本人と時間を過ごしても構いません。

ただ、重要なのは日本人とばかり一緒にいないことです。

彼らと行動を共にすれば、英語ではなく日本語で会話が成立してしまいます。それではあなたの英語力はいつまで経っても上達しません。

例えば、日本人は日本人でも、英語を上達させようと努力する人や前向きな考えをもっている人と時間を過ごした方が良いです。

なぜなら、あなたはその人をライバル視することができ、お互いに切磋琢磨して刺激を受け合いながら英語の上達に励むことができるからです。

英語がペラペラ話せるようになる期間と上達法

留学に関する書籍を見ると、「一般的に語学習得は3〜6ヶ月で可能」と記載されている記事を目にすることがあります。

果たして、たった3〜6ヶ月の期間で英語が話せるようになるのでしょうか?

確かに3〜6ヶ月あれば、多少の日常会話はできるようになるのかもしれません。また、「ペラペラ話せるようになる」の具体的な定義がわかりません。

本人の習得期間ややる気、ペラペラ話せるようになるとは具体的にどのレベルなのか、「本人の求める理想な英語レベル」によっても考え方はさまざまです。

基本的に、語学留学をした人全員が3〜6ヶ月で英語が習得することはありえません。

私の経験からしても、「3〜6ヶ月の短い期間で英語がペラペラ話せるようにはならない」というのが答えです。1年留学してもペラペラ英語が話せない人もたくさんいます。

例えば、あなたがプロ野球選手を目指していて、たった3〜6ヶ月でプロ選手になれるでしょうか? または、そば職人を目指している人が3〜6ヶ月後に独立して自分でお店を開くことができるでしょうか?

さらに、赤ん坊が3〜6ヶ月で日本語をペラペラ話すことができるでしょうか?

少し考えれば、すぐに無理だとわかりますね。そのため、このような誤った情報を簡単に鵜呑みにしてはいけません。このような甘い考えは捨てた方が良いです。

英語学習で重要なのは年単位の努力です。これ以外にはありません。

私は4年間の長期留学の経験があります。私の周りでも、韓国や台湾などアジア圏から留学にきている学生は多くいました。

彼らの英語を毎日見ていましたが、たった3〜6ヶ月で英語が飛躍的に上達した人は誰一人としていませんでした。

確かに半年も留学をすれば、リスニング力は上達し、簡単な読み書きができるようになります。リスニング力は言い換えればインプットです。また、簡単な文章であれば英語で書くことができるでしょう。

ただ、自分が頭で考えたことを瞬時に細かく英語で伝えたり、頭で考えたことを瞬時に文章化したりするライティングスキルなどについては、たった3〜6ヶ月では身につきません。

生まれたばかりの赤ちゃんが、3〜6ヶ月で日本語をペラペラ話せたり文章が書けたりしたら、あなたは驚くのではないでしょうか? 原理はこれとまったく同じです。

日本語を話すときのあなたは赤ん坊ではありませんが、英語を話すときのあなたは赤ん坊なのです。この発想はとても大切です。

確かに1〜2年留学すれば日常生活では困ることはないでしょう。6ヶ月未満の留学でも、日本にいるよりは格段と語学力を上達させることができます。学校生活でも何とか授業を受けて日々の生活にも少しは心に余裕を持てるでしょう。

私の場合は、私が自由に英語を扱えるようになったのは、留学して3年目の頃です。

この頃になると、目に入るもの、耳にするものなどすべての英語で入る情報を英語で理解できるようになりました。3年目の頃になって、ようやく本当に精神的にもゆとりが出てくるようになりました。

厳しいことをお伝えすると、英語習得に終わりはありません。例えば、日本語も四字熟語や見たことのない漢字、読めない漢字などもあるでしょう。

このように学習すべきことは山のようにあります。そのため、日本語にも共通することですが、どの言語も学びに終わりはありません。

これが、語学留学をすれば簡単に英語がペラペラ話せるようにならない理由です。

仮に、短期間で英語が習得できるようになるのなら、私は今ごろスペイン語やドイツ語、ポルトガル語など他の言語を身に付けているでしょう。

何事も短期間では新しいスキルを習得することはできません。このことは、留学や英語学習でもまったく同じです。

どのようにして英語を上達させれば良いか

では、短期間で英語を上達させるためには何をしたら良いのでしょうか?

それは、「単語」と「文法」を勉強することです。そして、「英語をたくさん聞くこと」と「英文をたくさん読むこと」です。

文法や単語はテキストを使って学ぶことができます。英語を聞く代表例として、音声教材や洋楽、洋画などを観ると良いです。実際に自分でも英語を口に出して喋ることが大切です。

英語を上達させようと考えるとき、赤ん坊が言語を学ぶときと同じイメージを持つことです。赤ん坊はとにかく言葉を口に出しますね。正しい日本語じゃなくても口に出します。

また、たくさんテレビを見たり絵本を読んだりして言葉に触れます。2〜3歳頃になると、必要に応じて親に「これは何て読むの?」「どういう意味?」などとボディーランゲージをまじえて質問するようになります。

このように、あなたが英語を上達させたいと考えるとき、赤ん坊と同じように質問をして、とにかく「英語にたくさん触れること」を意識するようにしてください。

それが英語上達への近道です。

幸い、私たちは赤ん坊と違って考える力があります。そのため、英語でわからないことや話の内容がわからなければ質問する力があります。

例えば、以下の5つの質問を使って、単語の意味や発音の仕方などを教わることができます。

英語で質問する

What is the meaning of this word? この単語の意味は何ですか?
What do you mean by that? それはどういう意味ですか?
Could you write it down on this paper? この紙に書いていただけますか?
How do you pronounce this word? この単語はどのように発音するのですか?
What do you think about that? このことについて君はどう思う?

実際、私は上記の質問を使って周囲にたくさん聞いていました。とにかく遠慮することなく、わからないことがあれば聞くことです。

そして、英語で会話をするときはあいづちやうなずきなどもまじえると相手は「話しやすい人だな」と感じてくれます。

簡単なあいづちをいれるときに使う表現

yeah or Yes. うん or はい
un-huh. うん or ええ
Right. そうだね or そうですね
Yeah right. うん、そうだね
Okay. はい or わかったよ
Yes, and… はい(うん)、それで

相手の話している内容をすべて理解できないとき、上記のようなあいづちでとどめるようにすると良いです。

ただ、頻繁に上記のような表現を使うとバカっぽく見えたり、話を聞いていない印象を与えるため使いすぎには気をつけるようにしましょう。

一方で、内容がわかる場合は次のような表現方法があります。

同感な気持ちを伝えるときに使う表現

That’s right. その通りだね
I think so too. 私も同じ考えだよ
私もそう思います
That’s true. 本当にそうだね
本当そうですね
I totally agree with you. 同意見だよ
あなたとまったく同じ意見だよ
Me too. 私もです
僕もだよ

上記の表現は、非常に簡単でしょう。これらを駆使して会話をするだけで、英会話は成立できます。

さらに強く、相手の意見と共感したいときに使える表現は以下のようなものがあります。

強く共感するときに使う表現

Definitely! まったくその通りだよ!
まったくその通りです!
Exactly! まさに!
まさにその通りです!
Absolutely! 絶対にそうですね!
絶対にそうだね!
I totally agree with you. あなたとまったく同じ意見だよ!
Me too. 私もです
僕もだよ

上記の表現の中で、私がよく使っていた表現は「Definitely」と「Me too」です。上記の表現すべては時間が経てば覚えられるようになり、話せるようになります。

まずは、簡単に言いやすいフレーズを1〜2つ覚え、実際の会話で使うことをおすすめします。実際に会話で話してみて「この表現は言いやすい」と感じることができるまで、繰り返し使ってみましょう。

相手を褒めたいときや良いことが起きたときに使う表現

That’s great. すごいですね
最高ですね
素晴らしいですね
That’s nice. いいですね
That’s good. いいですね
That’s awesome. すごいですね
最高ですね
素晴らしいね
That’s amazing. 素晴らしいですね
That’s incredible. すごいですね
信じられないですね(良い意味で驚きの気持ちを込めて)
That’s interesting. 面白いですね
That’s fantastic. 素晴らしいですね
That’s wonderful. 素晴らしいですね
That’s cool. かっこいいですね
That’s sweet.  最高ですね

相手を「大きく」褒めたいときや良いことが起きたときに使う表現

That’s very(so) great. とてもすごいですね
とても最高ですね
とても素晴らしいですね
That’s very(so) good. とてもいいですね
That’s very(so)awesome. とてもすごいですね
とても最高ですね
とても素晴らしいですね
That’s very(so)amazing. とても素晴らしいですね
That’s very(so)incredible. すごいですね
とても信じられないですね
That’s very(so)interesting. とても面白いですね
That’s very(so)fantastic. とても素晴らしいですね
That’s very(so)wonderful. とても素晴らしいですね
That’s very(so)cool. とてもかっこいいですね
That’s very(so)sweet. とても最高ですね

上記の表現にはすべて「That’s」が入っていますが、「That’s」を取り外しても通じます。ただ、年齢や立場に応じて「That’s」を付けたほうが良い場合と外した方が良い場合があります。

例えば、あなたが教師に対して「Nice」(いいね)と言ったら失礼になります。友達同士であれば、「Nice」で良いですが、教師に伝える場合は「That’s nice(いいですね)」が正解です。

また、上記の表現に「Very(とても)」や「So(とても)」を使うと、より強調した表現になります。

次にネガティブな表現や悲しい気持ちを伝えるときに使う表現を紹介します。

悲しい気持ちを伝えるときに使う表現

That’s too bad. それは残念ですね
That’s terrible. それはひどいですね
That’s horrible. それはひどいですね
That’s a shame. それは残念ですね
I’m sorry to hear that. それは残念でしたね

上記のフレーズは、訃報や病気などの悪い知らせを聞いたときの返答として使う英文です。上記の英文は、相手に対する同情や慰めなどの気持ちを表すときに使うことが多いです。

例えば、「I’m sorry to hear that.」の表現があります。

I’m sorry to hear that your grandfather passed away.
※「passed away:亡くなった」
おじい様が亡くなられたと聞いたよ、ご愁傷様。

他にも次のような使い方があります。

James:I’ve had a terrible cold all week.
※「all week:1週間ずっと」
ジェームス:1週間ずっとひどい風邪だったんだ。
Ken:I’m sorry to hear that. ケン:それはお気の毒に。

悲しい気持ちを伝えるときに、間違って前向きな気持ちになるフレーズを言ってしまうと、一瞬で会話が止まり、「What?」「What do you mean?」と問いただされることになります。

例えば、「I failed math.(数学で赤点を取ってしまったよ)または(数学の単位を落としてしまったよ)」という発言に対して、「That’s great.(それは最高だね)」と間違った返答をしてしまうことです。

私が留学して1年目のときに、実際に上記の間違いを犯しました。そして、会話が凍りついたことを今でも覚えています。

このときの模範解答は、「I’m sorry to hear that.(それはお気の毒に)」または「You will be good next time.(次はきっと大丈夫だよ)」です。

あなたは私と同じ間違いをしないように、くれぐれも気をつけてくださいね。

驚きの表現を伝えたいときに使う表現

Really? ほんとに?
Are you serious? 本気で言ってる?
No way! そんなバカな!
You must be kidding. 冗談だよね
Are you kidding? 冗談でしょ?
What?  なんだって?

上記の表現を利用することで、感情豊かに英語でコミュニケーションが取れるようになります。

また、これらの表現を利用してボディージェスチャーを使って会話をすることで、英語で会話する楽しさをより実感できることでしょう。

ボディーランゲージをする

相手に対して、「自分はあなたの話を熱心に聞いていますよ」という態度を伝える方法として、相づち以外に表情やボディーランゲージ(身振り・手振り)があります。

仮に英語を流暢に話せなかったとしても、身振り・手振りを使って必死にボディーランゲージをしている人がいたら、「がんばって英語を理解しようとしているんだな」という姿勢が相手に伝わります。

また、笑顔で微笑んでくれたら相手は良い気持ちになります。これが相手との信頼関係を構築するきっかけにもなります。

相手にとって「一緒にいると楽しい日本人だな」と思わせてあげると良いです。相手の話に対して、笑顔で微笑んだり身振り・手振りを使ってボディーランゲージをしたりすることも聞くスキルを上達させる方法の一つです。

実際、私はボディーランゲージを毎回のコミュニケーションで使って、「何が何でも伝えよう」と意識しました。

ボディーランゲージを上達させるコツは、「自分が話す側の立場になったときに、どのような人の前だと自分は話しやすいか」を観察してみることです。

聞き手がおこなっている身振り・手振りを真似して、あなたが聞き手のときに観察したことを活かして、ボディーランゲージの力を育てることができます。

なお、多少、自分の英語が間違っていても問題ありません。わからなければ相手に教えてもらえば良いからです。

それよりも、遠慮したり受け身になったりする姿勢の方が問題だと考えてください。

まとめ

語学留学をして英語をペラペラ話せるようになりたいと思ったら「受け身にならないこと」と「日本人とばかり一緒に行動しないこと」を挙げました。

このことは、非常に大切ですので渡航したら意識して留学生活を送るようにしましょう。

また、英語がペラペラ話せるようになるまでは「年単位の努力が必要であること」と「赤ん坊になった気持ちで失敗を恐れずに英語を口にすること」が大切だということをお伝えしました。

そして、上記で取り上げた英語のフレーズを利用して、自分からボディーランゲージを使って英語を口にするようにしましょう。

語学留学に行けば、勝手に英語が上達するだろうという他人任せな思考を消し去るようにしてください。

最終的には、自分の努力次第で英語の上達が決まることを理解した上で、充実した留学生活を送りましょう。